万年ヒラリー Reboot 〜闘争の記録〜

社労士開業を目指し、ひたむきに毎日を精一杯生きる平凡な一人の男の物語!

ROUND339 NAKANO23・・何も思い通りにはいかないけれど☄️🌊🌅・・


・・ある日、知り合いの学生からのメモが部屋の扉に挟んであった・・その人は確か駒澤だったかどこかの夜間に通っていたと思うが、俺が大学に入ったことを面白く思ってないようで、同い年だが上からの物言いが気に障っていた・・メモには最近顔を見ないけど元気ですか、と書かれてあった・・


・・少し考えたが、心配してくれているならと思い、その人に会いにいこうと思った・・


・・すぐ近くに住んでいるので、アパートの二階の階段を上がっていった・・するとある部屋のドアが少し開いていて声が聞こえてしまった・・その人の向かいの部屋で、俺も知っている先輩Oさんの部屋だ・・その人、Mの印象はよくないが、Oさんはいつも笑みをたたえていて、少し言い方が気になるときはあったが、悪い印象は持っていない・・


・・「あの万年って奴はどうしょうもないですよ・・約束しても破るし、こっちが優しく声かけてもいつもつっけんどんな態度だし・・だいたいプーやってて大学受かったからって偉そーに、始めから生意気な感じだったんですよ!・・今日だって手紙置いてきてやったのに何の連絡もなしです・・大学も行けてないみたいですし、あんな奴大学行ったって意味ないですよ!」・・Mの声だ・・


・・「Mくん、わかったよ・・確かに万年はダメな奴だと思う・・就職はおろか大学だってこのままじゃ卒業できないだろう・・だからこちらが大きな心で接していくしかないんじゃないかな・・万年にはもう将来なんかないんだから」・・Oさんだった・・


・・あ⁈・・俺は怒りで我を忘れそうになった・・いつ俺が生意気だったんだ?つっけんどんな態度はあったかもしれない・・でも先に売ってきたのはM、テメーのほうじゃねーか・・


・・俺は必死にもがいて生きているだけだ!


・・二人のことを殴り倒してやりたかったが俺はそのまま階段を降りていった・・


・・


・・季節はもう冬になっていた・・


・・


・・バイトは相変わらず楽しく行っていたが、大学に行くのはやはり苦戦していた・・ただ必修で一限にあった体育だけは何とか食らいついて出席していた・・


・・大学の後期試験が近づいてきて、俺はクラスの優秀な奴やYやTにノートを借りまくった・・そして、YとTは俺が大学に行けないときには可能な範囲で代返してくれていた・・



・・付け焼き刃かもしれないがここを頑張れば専門課程になる三年時に進級できないという最悪の事態は避けられるかもしれない・・それにここを頑張ればそのあと一ヶ月はバイトに集中できる・・


・・


・・結果的には当時はほぼDで全然ダメなのだが、一年時の必修は英会話LLの単位だけ落としたので、二年も普通に履修すればいい感じとなった・・何せバイトをしなければならないので3時くらいには大学を出てバイトに向かいたかった・・たくさんの授業を履修しなけばならないとバイトの時間が短くなり生活もままならない・・本当に首の皮一枚繋がった・・


・・


・・春休みに入ると俺は中野に来てからお世話になった方や知り合ってから自分が影響を受けた人や思いある人たちに、バイトの合間を縫って会いにいった・・



・・3月下旬には大学同級生Yが住む街に出かけた・・4月から、Tは大学の寮を出て、Yの住むアパートの2階に住む予定だ・・


・・そして俺はやはり家賃は24000円だが

大きな畳の和室6畳で、水洗トイレが部屋にあり、共同で使う簡易風呂を一回150円で使えるアパートに引越しを決めた・・1階に大家が住んでいるが、2階の角部屋で南向き、陽がふんだんに入り、窓を開ければ風が抜ける・・この値段でこの環境は最高だ・・俺は早くこの部屋に住みたいと思った・・そして原チャリで大学まで行く自分の姿を想像した・・バイト先は渋谷で同じでも交通費が出るから経済的な負担もかなり減る・・


・・そう、俺は中野を離れることにしたんだ・・


・・あの階段を上がってMとOの話を聞いてしまったとき・・失礼だったり、生意気な態度を取ったつもりはないが、暮らしにまみれて、心がいつもささくれだっていたことは確かだ・・元々ここから学校通うことに無理があった・・生活を立て直すいい機会かもしれない・・別にあいつらだけが悪いんじゃない、きっと俺にも問題はあったんだ・・


・・


・・ここから先はあのとき心に残った人たちに対し、振り返りながら、今の俺の気持ちを書き綴る・・もう少しお付き合いを・・


(つづく)


🔴人生シリーズ


🔸 NAKANO リマインド


①・・いかにも俺は逃げる、それが理由さ・

https://manhira.muragon.com/entry/202.html

②・・青は散ったんだ・・

https://manhira.muragon.com/entry/208.html

③・・何も見えなくなった街で・・

https://manhira.muragon.com/entry/211.html

④・・生きることからやりなおしだ・・

https://manhira.muragon.com/entry/217.html

⑤・・始まった新たな生活・・

https://manhira.muragon.com/entry/224.html

⑥・・さすらいのフリーター・・

https://manhira.muragon.com/entry/229.html

⑦・・居場所を感じて・・

https://manhira.muragon.com/entry/236.html

⑧・・何気ない言葉で・・

https://manhira.muragon.com/entry/244.html

⑨・・たった一人の孤独な戦いの始まりだ・・

https://manhira.muragon.com/entry/249.html

⑩・・恥を忍んで・・

https://manhira.muragon.com/entry/255.html

11・・受験前日の闘争・・

https://manhira.muragon.com/entry/258.html

12・・3年目の大学受験終了・・そして・・

https://manhira.muragon.com/entry/264.html

13・・俺はやっぱり大学に行けないのか・・

https://manhira.muragon.com/entry/266.html

14・・覚悟の帰省・・

https://manhira.muragon.com/entry/274.html

15・・新宿の片隅から・・

https://manhira.muragon.com/entry/282.html

16・・つかの間の喜びの中広がる暗雲・・

https://manhira.muragon.com/entry/291.html

17・・夢だったキャンパスとそれどころじゃない生活

https://manhira.muragon.com/entry/297.html

18・・無二の親友との出会い・・

https://manhira.muragon.com/entry/302.html

19・・ささくれ立つ日常の中で・・

https://manhira.muragon.com/entry/312.html

20・・団欒と親友の夢と・・

https://manhira.muragon.com/entry/317.html

21・・心に灯った小さな炎・・

https://manhira.muragon.com/entry/326.html

22・・決意と荒みゆく生活と・・

https://manhira.muragon.com/entry/333.html


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